涼子は家に着いた。
野々村家は2棟になっていた。院長夫婦と寛貴と涼子の住まいは別だった。
広い敷地に建てられた一軒家だった。

野々村家

今日は土曜日で診察は昼までだった。
院長の信夫と、息子の寛貴がリビングでテレビを見てお茶していた。
土日は昼ご飯が、家族みんなで食べれる日だった。

それ故に院長夫人の正子は、頑張って料理するのだった。
先ほど、信夫、正子、寛貴、涼子、そして寛貴、涼子の子供の憲一が一緒に食事をした。
正子は多い目に作ってくれていて、食後、涼子はハウスに届けたのだった。

家族は涼子がハウスに食事を届けることを理解している。
ハウスは働きぶりがいい。でも心臓が悪いし、一人暮らしだから料理ぐらいは持って行ってあげたらいいという考えを、家族みんなが持っている。

今日は正子の料理は豪華だった。ハウスは喜んだだろう。

お弁当


帰りが遅くなったので、涼子は(沢田さんに帰り会ってしまい、お茶していたら遅くなりました。)と言った。
寛貴は(ええっ~!沢田)と言った。
沢田は厄介な相手だとわかっていたからだ。

寛貴と涼子は自分達の棟に帰り、今日喫茶店で沢田に言われたことを涼子は寛貴に話した。
もちろん涼子は、身に覚えがない事を言われた事にした。