涼子はローヒールの靴を履いた。

ローヒール

次の子を気遣った。今まで他の事ばかり気にして、お腹の中の子に気付きさえしなかった。
ママごめんね。今から大事にするからって涼子は思った。

ハウスの実家の住所をカーナビに入れた。そして走った。
錆びれた工場に着いた。ここかな?って思った。

涼子は車を適当な場所に止めて、歩いて近づいた。
工場の看板に藤本製作所って書いてある。
ここに間違いない。

工場の横が家らしい。古い家だった。
工場の中から怒鳴り声が聞こえる。(いつまで待つんだ)とか(期限は来ている)とか。
どうも借金取りが来ているみたいだ。

ヤクザぽい男が、工場から出て来た。鷲掴みにした札束をバックに入れながら。
涼子は隠れて見ていた。
後ろから肩をたたかれた。カタコトみたいな発音で(リョウコサン)て呼ばれた。

ハウスの母のキャサリンだった。

アメリカ人

金髪の髪、ふくよかなバスト、披露宴であったあの時と同じ。
涼子は慌てて(近くに来たものですから、お寿司を買ってきました。挙式の日は早々と帰ってしまいすみませんでした。主人は3次会までご一緒させてもらい楽しかったと喜んでいました。)と言い、頭を下げた。
そしてお寿司を渡すと、キャサリンは(オスシ、ダイスキ)と言った。

そしてキャサリンは(沢山あるから、一緒に食べよう。)と言い、涼子を工場の奥に連れて行った。