帰りが遅くなり自宅に千鶴子は着いた。
両親は起きて待っていた。

そして帰って来るなり、千鶴子に両親は新聞を見せた。
そして(この馬場誠也さんって付き合っているの?)と聞いた。
会社と同じだ。また質問攻めだ。
千鶴子はやれやれと思った。

やれやれ

千鶴子は(付き合っている。帰りは待ち合わせて一緒に帰っている)と話した。
どれぐらい付き合っているかを聞かれ、まだ助けてもらってからも2か月ぐらいだし、写真を撮ってもらってからも1か月ぐらいだし、(まあ2か月かな~)って答えた。

そして馴れ初めを聞かれ、乱暴してきた男から助けてもらった事を話した。
付き合いの深さを聞かれ、付き合い出してすぐ千鶴子は誕生日になった。でも2週間後が彼の誕生日だった。だから割り勘でカラオケボックスに行き、誕生祝で歌った。

カラオケ

そして写真撮影だ。そのお礼にフランス料理、そのまたお礼に彼の手料理だ。
そして今晩は、居酒屋でコンクールの1位祝いだ。

それくらいだった。

親は真剣に聞いていた。

(まだキッスとかないのね?)と母親が言った。
千鶴子は(手を繋ぐぐらい)と答えた。

両親は真剣に聞いていた。